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ビッグデータのマーケティングでの活用

ビッグデータ活用の重要性が叫ばれるようになってから、すでに5年以上が経過しています。流行初期は「単なるバズワードなのでは?」という意見もありましたが、世の中や企業のデータ量は確実に増大し、皆さんビッグデータ活用の重要性を日々感じてられているのではないかと思います。

しかし、企業のビッグデータ活用は依然として進んでいません。正確に言うと進んではいるものの、特定の分野や業界においてはビッグデータ活用が進んでいて成果も出ているのに対し、多くの産業や企業ではビッグデータを持て余しているのも現実です。

そこで今回は、ビッグデータのマーケティングでの活用についてお話します。マーケティングは特定の業種の話ではないうえに、事業規模も問わない分野です。ビッグデータは必ずしも特定の業種や大企業だけのものではない、ということをお伝えしたいと思います。

ビッグデータとは?

「ビッグデータ」というワードはよく目にすると思いますが、そもそもビッグデータとは何なのでしょうか?単なる膨大な情報のことなのでしょうか?そうではありません。ビッグデータの定義について調べてみると、総務省では次のように定義※1しています。

“ビッグデータとは何か。これについては、ビッグデータを「事業に役立つ知見を導き出すためのデータ」とし、ビッグデータビジネスについて、「ビッグデータを用いて社会・経済の問題解決や、業務の付加価値向上を行う、あるいは支援する事業」と目的に定義している例がある”

つまりビッグデータとは単なる膨大な情報ではなく、その中から事業成長や拡大に役立つ知見を導出することができるデータだとしています。次に、米調査会社のガートナーはビッグデータの定義について、3つの要素で構成されていると説いています。

  • Volume(データの量)
  • Velocity(データの速度)
  • Variety(データの多様性)

ビッグデータはその名の通り、やはり膨大な情報量から構成されていることが基本です。今までのデジタル社会と違って、IoTの進歩や動画コンテンツの主流化、センサーやSNSといった情報収集源の多様化によって企業が保有するデータ量はここ数年で倍以上に膨れ上がっています。

データの速度というのは情報処理の速度のことです。膨大な情報をリアルタイムかつスピーディに分析することで色々な洞察を得ることができ、これをビジネスに活用することができます。3つめのキーワードは主に非構造化データを指しています。テキスト、音声、画像などの構造化されないデータを分析することで、これまでにない知見を導出できるというものです。

総務省とガートナー社の定義をまとめると、ビッグデータというものはビジネスに新しい知見や洞察を取り入れるための膨大な情報で、多様性に溢れ、分析速度を向上することでその知見や洞察を用いて色々な取り組みができるもの、ということになります。

ビッグデータとマーケティングの関係

「ビッグデータ」と聞くとマーケティングを連想する方もいるかもしれません。実際、ビッグデータとマーケティングは密接な関係にあります。ちなみにですが、ここでいうマーケティングとはデジタルマーケティングを指しています。

パソコンが普及し一家に1台ではなく、一人に1台の時代になりました。さらに個人でのスマートフォン保有率は国民全体の約57%※2に達しています。こうした社会の中で、マーケティングの中心はテレビCMでも新聞広告でも該当広告でもなく、やはりデジタルに移ってきています。

デジタルマーケティングがビッグデータと深い関わりにある理由の一つは「データ収集が容易なこと」でしょう。たとえば企業がネットショッピングを運営していた場合、会員登録によって個人情報を取得することが可能ですし、ネットショッピングへのアクセス状況や購入状況、どのタイミングでサイトを離脱しているかなど様々な情報を得ることができます。しかも、そうした情報を収集するためのツールも整備されているので、かなり容易に収集できます。

そのためデジタル上で得た情報は自然とビッグデータになり、これを分析することでビジネスに役立つ知見や洞察を得やすいのです。さらに、デジタルマーケティングならビッグデータ分析から得た知見や洞察によって色々な施策を展開でき、効果測定もリアルタイムに行えます。

こうした理由からビッグデータとデジタルマーケティングは密接な関係にあり、ビッグデータ活用を目指す企業によってまず取り組んでいただきたい領域の一つがデジタルマーケティングです。

ビッグデータを活用したマーケティング事例

では、ビッグデータを分析することでそこから得た知見や洞察を、どのようにしてマーケティングへ活かすことができるのでしょうか?そのヒントとなる事例をご紹介します。

楽天市場 ランキング更新頻度の増加とジャンルの細分化

大手ネットショッピングモールの楽天市場では、数万もの店舗が様々なジャンルの商品を販売しています。楽天市場にアクセスするとよく見られる機能が「レコメンド」です。これは、楽天市場に訪問したユーザーの特性に応じておすすめとして表示する商品を変えるという機能です。

たとえばユーザーが直前まで自動車情報サイトを閲覧していれば、カー用品などをおすすめとして表示します。このレコメンド機能については古くからあるマーケティング手法ですが、楽天市場ではそれに加えてランキング更新頻度を増加し、かつジャンルを細分化したことで売上拡大の成果を得ました。

これは楽天市場がビッグデータ分析によってランキング更新頻度が高いほど商品購入率が上がり、商品ジャンルを細かくするほど全体の売り上げが上がるという洞察を得たからです。

楽天市場のビッグデータ活用事例について「これは大企業だからできることだ」という意見があるかもしれません。しかし、中小企業が運営するネットショッピングでもビッグデータを活用しマーケティングに成功した事例もあります。

それは、ビッグデータとはいっても必ずしも「膨大な情報」が必要なわけではないからです。中小企業が、楽天市場が分析するようなビッグデータを収集することはそもそも不可能です。システムの基盤が違えば、その分収集できる情報量も情報の種類も違います。

だからといって中小企業で収集するビッグデータが足りないわけではありません。むしろ、デジタル社会が進んだ現代において、ビッグデータとして分析するための情報量は自然と集まっています。今あるデータを分析するだけで、楽天市場のようにビジネスに活用できる知見や洞察を得ることはもちろん可能です。

加えてビッグデータを分析するためのツールは数多く登場しており、データ分析の専門家でなくとも扱えるものもたくさんあります。つまり、マーケティングにおいてビッグデータを収集しかつ分析するための基盤は、すでに整っているというわけです。

あとはビッグデータ分析から得た知見や洞察をどうやってマーケティングに活用するか、というアイディアの部分だけが必要です。これまでビッグデータ活用に対して消極的だった方は、この機会にビッグデータ活用を具体的に検討してみてはいかがでしょうか?

※1 第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋
※2 第2部 基本データと政策動向

ビッグデータ/IoT時代のデータ分析プラットフォームまるわかりガイド

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MapRコンバージド・データ・プラットフォームは、ビッグデータのための包括的な統合プラットフォーム機能を提供します。

リアルタイム処理が可能なデータベースに加えて、イベントストリーミング、拡張性の高いストレージ機能により、企業は、バッチ処理用、リアルタイム用といったシステムを組み合わせることなく、たった一つのMapRでデータ活用が可能となります。

このガイドでは、

・なぜ新しいビッグデータ基盤が必要なのか?
・多くの企業が抱えるデータ基盤の課題
・MapRコンバージド・データ・プラットフォームとは?
・MapRでビッグデータ基盤はどう変わるのか
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を中心にご紹介しています。この機会にぜひご覧ください。

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